エグザンティアのウィンドウレギュレーターの考察
今週は書類仕事が多くて、スパナよりもペンを握ってる時間の方が多いんですが、そんなときにプリンターの調子が悪くなってしまったもんだから、余計に仕事がスムーズに進まなくってやきもきしてます。
なので、痺れを切らして、来週発売予定の最新型のプリンターを予約注文しました。今時のプリンターの性能がどんなものなのか今から楽しみです。
閑話休題。
書類仕事の話はどうもブログのネタにしにくいので、メカニカル的な話を。
今日はいつもと趣向を変えて、エグザンティアのパワーウィンドウレギュレーターを研究してみたいと思います。
シトロエン エグザンティアのパワーウィンドウレギュレーターです。
モーターが回ると、リールがワイヤーを巻いて、スライドレール上の樹脂部品が動く仕組みになっています。
樹脂部品はガラスに直接つながっているので、モーターが回ればガラスがスライドします。
エグザンティアに乗っていて、「窓が落ちた」という経験をした方は、少なからずいるんじゃないでしょうか。
エグザンティアのパワーウインドウのトラブルは、このスライドレールの樹脂部品が壊れてしまってることが多いです。樹脂部品が割れ、ワイヤーがはずれてしまうと、スライドレール上をガラスが自由に動いてしまいます。
当然、重力がありますので、ガラスの重みで下へ下がってしまうわけです。
ではなぜこの樹脂部品が壊れてしまうのでしょう?
強度不足?かもしれません。モーターは強いトルクがあるので、強度が足りないと、簡単に破壊されてしまいます。
もうちょっと突っ込んで考えて見ます。
スライドレールのスライド面上から、上側の滑車のワイヤー中心までの距離は約4mm。
同じく、樹脂部品のワイヤー当たり面までの距離は約6mm。
ワイヤーの太さは1.5mmなので、樹脂部品のワイヤー中心とスライド面の距離は、
1.5/2+6=6.75mm
となります。
ということは、樹脂部品(6.75)-滑車(4)=2.75mmで、ワイヤー中心が2.75mmもずれていることがわかります。
樹脂部品と滑車の距離があれば問題ないですが、実際に窓を閉めた場合、樹脂部品の端面がBラインに来るので、樹脂部品と滑車の距離はほとんどないことになります。
この状態で、樹脂部品と滑車のワイヤー位置に2.75mmの段差があるわけです。
滑車が磨り減ったり、溝が開いたりしていることがあるのはこの為でしょう。
スライドレールにはストッパーがないので、この段差によってワイヤーが食って樹脂部品のスライドが止まっているのが現状です。
レギュレーターをドアに取り付け、ガラスを固定した場合でも、この位置はほとんど変わらないので、ガラスを締めている状態では、樹脂部分と滑車にワイヤーの軸方向以外のストレスが掛かっていることが証明できます。
つまり、勝手に推測するに、樹脂部品が壊れるのは、スライド方向以外にも力が掛かるのが原因ではないかと。
もちろん、それを想定した樹脂部品と滑車の強度を増してやればいいのかもしれませんが。
滑車をスライドレール面から、今より2.75mm離せば余計なストレスが減り、トラブルの原因を避けられるんじゃないかなぁと想像するんですがどうなんでしょう?
これって設計ミス?なんて書くと、問題になっちゃうかもしれないので、そんなことは口に出せませんが、もしかしたら、この2.75mmという数字は、程よく耐久性があり、なおかつ適当な時期に壊れてくれるという計算された数字なのかもしれません。
(最近はちっとも車が壊れないし、タイミングベルトがチェーンになって売り上げが落ちたと某ディーラーさんが言ってました。)
自衛策としては、「パワーウィンドウの閉めるボタンを必要以上に長く押し続けないこと」でしょうか。
(以上、適当な言葉が見つからずうまく書けなかったので抜粋とします。)
| 固定リンク
コメント